2009年08月13日
金沢旅行1日目③ 21世紀美術館
再びしつこく、金沢旅行〜☆
初日にこの旅で一番行きたかった“金沢21世紀美術館(クリックしてね)”へ。
金沢21世紀美術館というのは、1980年以降に制作された現代アートをたくさん集めた話題の美術館。
今年で五周年を迎えたばかりのピチピチの美術館なのだ
後から知った話だが、
『熊野古道なかへち美術館』やアメリカの『トレド美術館ガラスセンター』や『ディオール表参道』などを手がけた、妹島和世(せいじまかずよ)氏と西島立衛(にしじまりゅうえ)氏の建築ユニットSANAA(サナー)が設計したんですって
こどもにもわかりやすい、というかこどもにも開けた美術館、というのもコンセプトのひとつで、『アートって難しくあっちゃあいけない』と思っているわたしには、そこもかなり興味深かった。
体験型の作品が多いとされるのも、きっとそのせいだな、と思う。
関係ないけど子どもの絵
私たちは梅佳代展のやっていたギャラリーを出て金沢周遊バス(小さくて可愛らしい♪)に乗り、小雨の降る金沢の街を眺めながらゆっくりと向かった。
『ほら、そこの信号見えるでしょそこを渡ったらちょっと左行ってすぐだから』
何度もマイクで言いながら、説明してくれた運転手さんだけど、信号機なんてどこにも見あたらなかった(笑)
しかたないので、なんとなく人の動く方へ
クラフトショップの間をくぐっていくと、現れました求めていた21世紀美術館
緑の美しい芝生のうえに、お行儀よく座っているようなそんな佇まい
ガラス張りの円形の建物は思ったより背が低くて、真っ白な内壁が美しく、なんだかアメリカかどこかの研究基地のようだ。
まぁ研究基地というにはやけに平和で開けた感じがしてるけれども
やっぱりこういう所には、近代絵画やテンペラ画や、ヨーロッパの近代彫刻のようなアカデミックな芸術作品は似合わないなぁ。
明るく開放的で、心地よい軽さを感じるような、そんな現代アートがよく似合う思う
早速入ってみると一枚のポスターが目に入ってきた。
『横尾忠則×21世紀美術館館長、対談講演 14:30〜』
と書いてある。
『え!?え!?横尾さん来てるの〜!?ぜひ会いたいっ』
軽い興奮状態に入ったわたしはすぐさま受付へ
でも。。。
さすが天下の横尾さん。
AM10:30から整理券を配る程の盛況で、当然のごとくわたしたち、
門前払いを食らうことになる。
こればっかりはしょうがないよね。調べてこなかった私たちが悪いし、どっちみちそんな時間につかないし。。
残念だけど気をとりなおしてっ
私たちは展示室をまわることにした。
私たちが行った時期はちょうど展示室で2つ。市民ギャラリーで1つの
合計3つの展示がやっていた。(あ、ごめんなさい地下でもなんかやってたかも!?)
市民ギャラリーのほうは『白州次郎と正子の世界展』
めちゃくちゃ時間があればこちらも見たかったけど、
白州次郎&正子は本や雑誌もよく出てるし、わざわざここでみることもないかってことで、ここはスルーして本展示室へ。
本展示室は『愛についての100の物語』と『未完の横尾忠則』というのがやっていて、このチケットを買うと企画展示の作品といっしょに常設展示が楽しめるしくみになっている。
チケットを買っていざ、展示室へ☆
『愛についての100の物語』
のほうは、現代の作家たちが『愛』を見直し問いかけ、
アートの視点でもう一度定義し直すというそんな展示のはずだったが、
まぁほんとうにいろいろで、わからないものや興味をもてないものもあったし、
思わずくすっと笑ってしまうものや、釘付けになってしまうものもあった。
本当に、世の中にはいろんな感じ方をして
いろんなことやっているひとがいるもんだな。
わたしが特に面白かったのは、体験型の作品で
《パルスルーム》というもの。
パルスとは簡単に言えば時間的に短い信号のこと、らしい。
メキシコ人作家ラファエル・ロサノ=ヘメルさんという覚えにくーい名前の人の作品なのだが、
ちょっとしたダンスホールくらいの白壁の部屋の天井から300個の電球が整然と吊るされており、部屋のはじっこに人が両手で持てるレバーが付いている。
そのレバーを持つと目の前の電球にそのレバーを握った人の脈拍が記憶され、
それが光になって「チカッチカッ」っと光りだす。
するとそれが合図になって、次の電球、また次の電球とすごい早さで伝わり光りだすのだ。
300ある電球には一つずつ違った人の脈が常に記憶されており、それは新しい脈が記憶されるたびに書き換えられ続ける。
一気に光りになっていく時は
『ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱっ』
と、なんとも言えない軽快な音が鳴り(これは電気がつく時の純粋な音)、
蛍光灯でなくあたたかな裸電球の色は、有機的な生命とか生命力というものも、
容易にイメージさせてしまう。
人が100人いれば、やっぱり光り方も100通りなようで
その脈のリズム、スピード、強さなど、よくみるとほんとにひとりひとりが違うのだ
その違うはずの脈たちが300集まると、
また違った、一つの大きな生命体のようにある秩序を作り、動き出すようにも感じる。
なんか、『世界』みたいだ
ひとつひとつは違うけれども、みんな流れているものはそう代わり映えのしない同じ、エネルギーなのだ
そして
集まって光を放っている存在は、みんな有機的に呼吸し、思考し、感じている。
うごめいてる
300の命が、ここに転写されている。
そして、生きてる
まるで宇宙
用意されたベンチに座って、次々に転写していく人間たちを見ながら、
その転写された脈に押されて進んでいく自分の光を見ながら、
そして軽快で天使の羽音のようなかわいい音を聞きながら
巨大な生物みたいなその光の集合体を眺めて
なんともロマンチックな気分になってしまったのでした♪
彼と一緒に宇宙旅行に来てるみたいな、
時間のない空間でデートしているみたいな、そんな感じでした
パンフレットにはこの作品“存在のはかなさを示すとともに異なった時間と空間、人を結ぶ”と書いてあった。
確かに、結んでる結んでるよ〜
これが作者の考える『愛』なのかな。
宇宙的〜
ブラボー
てなわけで、一通り見終わったので次へ☆
いいなぁアートって
生きてる世界はひとつなはずなのに、
世界が何万何億の世界の融合体のように思え、
さまざまな色味や音を持ってカオスのように存在している個々の世界をかい間みれるから
美術館love
つづく
初日にこの旅で一番行きたかった“金沢21世紀美術館(クリックしてね)”へ。
金沢21世紀美術館というのは、1980年以降に制作された現代アートをたくさん集めた話題の美術館。
今年で五周年を迎えたばかりのピチピチの美術館なのだ
後から知った話だが、
『熊野古道なかへち美術館』やアメリカの『トレド美術館ガラスセンター』や『ディオール表参道』などを手がけた、妹島和世(せいじまかずよ)氏と西島立衛(にしじまりゅうえ)氏の建築ユニットSANAA(サナー)が設計したんですって
こどもにもわかりやすい、というかこどもにも開けた美術館、というのもコンセプトのひとつで、『アートって難しくあっちゃあいけない』と思っているわたしには、そこもかなり興味深かった。
体験型の作品が多いとされるのも、きっとそのせいだな、と思う。
関係ないけど子どもの絵
私たちは梅佳代展のやっていたギャラリーを出て金沢周遊バス(小さくて可愛らしい♪)に乗り、小雨の降る金沢の街を眺めながらゆっくりと向かった。
『ほら、そこの信号見えるでしょそこを渡ったらちょっと左行ってすぐだから』
何度もマイクで言いながら、説明してくれた運転手さんだけど、信号機なんてどこにも見あたらなかった(笑)
しかたないので、なんとなく人の動く方へ
クラフトショップの間をくぐっていくと、現れました求めていた21世紀美術館
緑の美しい芝生のうえに、お行儀よく座っているようなそんな佇まい
ガラス張りの円形の建物は思ったより背が低くて、真っ白な内壁が美しく、なんだかアメリカかどこかの研究基地のようだ。
まぁ研究基地というにはやけに平和で開けた感じがしてるけれども
やっぱりこういう所には、近代絵画やテンペラ画や、ヨーロッパの近代彫刻のようなアカデミックな芸術作品は似合わないなぁ。
明るく開放的で、心地よい軽さを感じるような、そんな現代アートがよく似合う思う
早速入ってみると一枚のポスターが目に入ってきた。
『横尾忠則×21世紀美術館館長、対談講演 14:30〜』
と書いてある。
『え!?え!?横尾さん来てるの〜!?ぜひ会いたいっ』
軽い興奮状態に入ったわたしはすぐさま受付へ
でも。。。
さすが天下の横尾さん。
AM10:30から整理券を配る程の盛況で、当然のごとくわたしたち、
門前払いを食らうことになる。
こればっかりはしょうがないよね。調べてこなかった私たちが悪いし、どっちみちそんな時間につかないし。。
残念だけど気をとりなおしてっ
私たちは展示室をまわることにした。
私たちが行った時期はちょうど展示室で2つ。市民ギャラリーで1つの
合計3つの展示がやっていた。(あ、ごめんなさい地下でもなんかやってたかも!?)
市民ギャラリーのほうは『白州次郎と正子の世界展』
めちゃくちゃ時間があればこちらも見たかったけど、
白州次郎&正子は本や雑誌もよく出てるし、わざわざここでみることもないかってことで、ここはスルーして本展示室へ。
本展示室は『愛についての100の物語』と『未完の横尾忠則』というのがやっていて、このチケットを買うと企画展示の作品といっしょに常設展示が楽しめるしくみになっている。
チケットを買っていざ、展示室へ☆
『愛についての100の物語』
のほうは、現代の作家たちが『愛』を見直し問いかけ、
アートの視点でもう一度定義し直すというそんな展示のはずだったが、
まぁほんとうにいろいろで、わからないものや興味をもてないものもあったし、
思わずくすっと笑ってしまうものや、釘付けになってしまうものもあった。
本当に、世の中にはいろんな感じ方をして
いろんなことやっているひとがいるもんだな。
わたしが特に面白かったのは、体験型の作品で
《パルスルーム》というもの。
パルスとは簡単に言えば時間的に短い信号のこと、らしい。
メキシコ人作家ラファエル・ロサノ=ヘメルさんという覚えにくーい名前の人の作品なのだが、
ちょっとしたダンスホールくらいの白壁の部屋の天井から300個の電球が整然と吊るされており、部屋のはじっこに人が両手で持てるレバーが付いている。
そのレバーを持つと目の前の電球にそのレバーを握った人の脈拍が記憶され、
それが光になって「チカッチカッ」っと光りだす。
するとそれが合図になって、次の電球、また次の電球とすごい早さで伝わり光りだすのだ。
300ある電球には一つずつ違った人の脈が常に記憶されており、それは新しい脈が記憶されるたびに書き換えられ続ける。
一気に光りになっていく時は
『ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱっ』
と、なんとも言えない軽快な音が鳴り(これは電気がつく時の純粋な音)、
蛍光灯でなくあたたかな裸電球の色は、有機的な生命とか生命力というものも、
容易にイメージさせてしまう。
人が100人いれば、やっぱり光り方も100通りなようで
その脈のリズム、スピード、強さなど、よくみるとほんとにひとりひとりが違うのだ
その違うはずの脈たちが300集まると、
また違った、一つの大きな生命体のようにある秩序を作り、動き出すようにも感じる。
なんか、『世界』みたいだ
ひとつひとつは違うけれども、みんな流れているものはそう代わり映えのしない同じ、エネルギーなのだ
そして
集まって光を放っている存在は、みんな有機的に呼吸し、思考し、感じている。
うごめいてる
300の命が、ここに転写されている。
そして、生きてる
まるで宇宙
用意されたベンチに座って、次々に転写していく人間たちを見ながら、
その転写された脈に押されて進んでいく自分の光を見ながら、
そして軽快で天使の羽音のようなかわいい音を聞きながら
巨大な生物みたいなその光の集合体を眺めて
なんともロマンチックな気分になってしまったのでした♪
彼と一緒に宇宙旅行に来てるみたいな、
時間のない空間でデートしているみたいな、そんな感じでした
パンフレットにはこの作品“存在のはかなさを示すとともに異なった時間と空間、人を結ぶ”と書いてあった。
確かに、結んでる結んでるよ〜
これが作者の考える『愛』なのかな。
宇宙的〜
ブラボー
てなわけで、一通り見終わったので次へ☆
いいなぁアートって
生きてる世界はひとつなはずなのに、
世界が何万何億の世界の融合体のように思え、
さまざまな色味や音を持ってカオスのように存在している個々の世界をかい間みれるから
美術館love
つづく
Posted by うたたねみかん at 15:43│Comments(4)
│旅
この記事へのコメント
へ~!!
パルスルーム、面白いね~!!
自分の拍動がそんな風に表れるなんて、感動だな~!!
なるほどな~。
一つ一つの作品が表現者一人一人の宇宙なんだね~。
そう思ったら、美術館ってスゴイね!!
みかんちゃんの楽しそうなデートの様子が
つたわってまいりましたよ~(*^_^*)
子どもたちの絵も、みんなワクワク楽しそう~!!
私もそのうち、自分の子どもに会いたいな~(^-^)♪
パルスルーム、面白いね~!!
自分の拍動がそんな風に表れるなんて、感動だな~!!
なるほどな~。
一つ一つの作品が表現者一人一人の宇宙なんだね~。
そう思ったら、美術館ってスゴイね!!
みかんちゃんの楽しそうなデートの様子が
つたわってまいりましたよ~(*^_^*)
子どもたちの絵も、みんなワクワク楽しそう~!!
私もそのうち、自分の子どもに会いたいな~(^-^)♪
Posted by BAッKA~ン☆トモ子 at 2009年08月13日 23:49
BAッKA~ン☆トモ子 ちゃんへ
ほんとだね〜♪
わたしも近い未来に、自分のこどもに会いたいな〜(^^)♪
うん、作品はその人自身であり、その人の背後に広がる世界=宇宙だと思う〜☆
美術館楽しいよー!トモちゃんも行ってみて〜
コメントありがとう〜♪
ほんとだね〜♪
わたしも近い未来に、自分のこどもに会いたいな〜(^^)♪
うん、作品はその人自身であり、その人の背後に広がる世界=宇宙だと思う〜☆
美術館楽しいよー!トモちゃんも行ってみて〜
コメントありがとう〜♪
Posted by うたたねみかん at 2009年08月14日 00:55
ほんと、素敵な発想の作品だね~^^現代アートも面白いね~♪♪
テーマが「愛の物語」なのが、みかんちゃんらしいな~!!
テーマが「愛の物語」なのが、みかんちゃんらしいな~!!
Posted by 理津子 at 2009年08月14日 06:20
りっちゃんへ
ね、たまたま何も調べずに行ったら『愛の物語』だったんだよね〜(^^)
うん、現代美術ってなんかなんでもありの世界で、かなり頭やわらかさんになるし、たまに触れるのおすすめ〜♪
りっちゃん、コメントありがとうね!
ね、たまたま何も調べずに行ったら『愛の物語』だったんだよね〜(^^)
うん、現代美術ってなんかなんでもありの世界で、かなり頭やわらかさんになるし、たまに触れるのおすすめ〜♪
りっちゃん、コメントありがとうね!
Posted by うたたねみかん at 2009年08月14日 09:15